テレビや本などでもよく骨盤がズレているとか歪んでいるという表現をします。
でも、どういう状態のことを骨盤がズレていると呼ぶのか、詳しく説明しているのをあまり聞いたことがありません。
ここではその辺りを詳しく見ていきましょう。
まず、其の一で述べたように骨盤は大きく3つの骨から出来ています。
仙骨と寛骨でしたよね。
その仙骨と寛骨の一部である腸骨が結合している関節のことを仙腸関節といいます。

仙腸関節の関節面(関節と関節が触れあう面)は平面に近いので(耳状面とよばれている)色々な方向に動きます。
ですが関節面にわずかですが凹凸があり、また強力な靱帯で結合されているのでほんの少ししか動きません。昔は解剖学的に不動関節と呼ばれていたぐらいです。
実際にその動きは数ミリというレベルです。
ただし、出産時にはリラキシンというホルモンの影響で骨盤周辺(特に恥骨結合)の靱帯が緩むので可動性が増大します。この話はまた別の機会にでも。

このわずかしか動かない仙腸関節が何らかの原因で本来あるべき位置からズレてしまい左右の寛骨の位置に差が出来ている状態を骨盤がズレたと呼んでいます。
ズレる方向も色々ありますがよく言われる足の長さの違いは上下のズレ(正確には回転)が主に影響してきます。
上下にずれやすいのはやはり体重を支えていることが関係するのでしょうね。
この場合、股関節の高さが変わってきます。
仙腸関節のズレは数ミリぐらいですがその回転軸から股関節までは距離があります。
下の図を見てくださいね。

そのために仙腸関節のわずかなズレも股関節では何倍にも大きくなります。
このため、脚の長さが1cm以上変わってくるのです。
一方、左右のズレは骨盤が開いている閉じているという事に対する影響が大きいです。
O脚の原因にも関連が深いです。こちらのほうは詳しくは別の機会に。